高校受験には『私立専願』と『併願』の2種類があります
秋も深まり、少し肌寒い季節になってきました。10月末ごろに箕面市の公立中学校では第3回実力テストが行われます。この実力テストは私立高校の選定に大きくかかわる重要なテストとなります。当教室の3年生も今、まさにその第3回の実力テストに向け、毎日学習に明け暮れています。少しでも良い結果を出すために一生懸命頑張ってます(^-^) そこで今回私立高校と公立高校のどちらにするかということについて少し考えていきたいと思います。これに関しては各ご家庭で色々なご意見があると思いますのでどちらが良いといったことをお話することは控えさせていただきます。あくまでも、中立的な立場で私の意見を述べさせていただきたいと思います。 私も今、大学3回生と1回生の娘がおります。ちょうど、今大学1回生の娘が高校受験の時に大阪府の入試学力検査が3種類(A・B・Cと難易度で内容を分けた)になるという事が発表されました。当時は全く情報がないだけにどんな問題が出されるのかもわからない状況でした。実際、うちの子が行こうと考えていた公立高校はそのC問題を採用していて、どうしたものかと悩んでおりました。そして、いろいろ考えた末、少し難易度の高い私立の学校を専願で受験するという選択肢を選びました。私立の入試には『専願』(合格が決まれば必ず入学しなければいけない)と『併願』(公立高校に合格した際は私立に合格していても、公立を選んでも良い)の2種類があります。専願を選べば入学が確定することになりますので、私立高校側も専願の生徒に関しては少しではありますが優遇措置を設ける傾向にあります。(どちらにも差を付けない学校もありますが一般的にはやはり差を付けています)つまり、もうちょっとの成績があれば行きたい私立の高校を受験出来るのにといった時に『専願』にすれば、受けられるよといったイメージです。ですので、『私立専願』を選ぶ際に今の自分の実力より少し上のレベルの学校に行く事出来るといったところです。ただし、高校に入学してからその学校の授業についていけなかったりといった事がありますのでそこはあくまでも慎重に考えていただきたいと思います。 『私立専願』において最も大切なことは『行きたい学校をしっかり知る』ことだと私は思います。ただ、学力レベルだけをみて決めるのではなく、オープンキャンパスや学校説明会等に行き、その学校の雰囲気や学校の方針などしっかりと知ることはとても重要だと思います。あと、もう一つは行くのは本人ですので最終的には『自分で決める』ことが重要だと思います。そうする事で学習に対するモチベーションも上がります。私も娘と一緒にオープンキャンパスもそして学校説明会にもいろんな私立高校に行きました。そこで最終的に「この学校に行きたい!」と娘が言った学校に決めました。本人も今はその時のことを聞くと「いろんな学校に行って、色々見て、そして自分で決めた事はとても良かった」と言ってます。大切なことは、入学した後の学校生活が有意義であったかどうかなんだと強く思いますし、それには本人の『選択』というキーワードが秘められているのではないかと思います。
大阪府私立専願率25%にアップ!私学人気高まる!
娘の高校入試から4年が経ちましたが大阪府公立高校の入学試験の変更を機に『私立専願』に対する一般的な考え方が大きく変わったと思います。ただ、この入試制度は2015年度に変更になりましたがその年の私立専願率は25.5%まで上がりました。しかし、その次の年は23%まで落ち、その次の年も23%のままとなりました。その次の2017年度に24%となり、そして今年である2019年度に25%となりました。数値ではそこまでは変わっていないように感じますが、それ以外の部分で公立高校の入試に少し変化が出て来ました。それを次で説明します。
公立高校の人気校への入試競争が激化しています!
先日、某私立高校の入試担当の方と今回の入試についてお話をさせて頂く機会がありました。このエリアでは公立高校で言えば『春日丘高校』と『刀根山高校』がこの2019年度の入試合格者実績でともに倍率約1.5倍という非常に高い倍率という結果でした。他にも『山田高校』が約1.4倍、『桜塚高校』も約1.3倍と非常に高い倍率となりました。「そのことで気になることがあります」と担当の方がおっしゃいました。私も何か非常に気になりましたのですぐに「何がでしょうか?」とお聞きました。「それは限りなく専願に近い併願の生徒が年々増えていると思います。つまり、併願で私立高校を合格した段階で公立高校の志望校をもう1ランク上に変えて受験するという生徒が増えているという事です。そこで公立高校に不合格となってしまっても、行きたいと思っていた私立に合格しているから、という考え方になっていると思います。」というお話でした。僕はなるほどと思いました。つまり、最終的に受かれば当然、公立高校に行くのですが、自分の学力レベルより上で尚且つ倍率が高い人気校を受験する訳ですから、合格出来る可能性はぐっと下がります。今の中学生風に言うと『ワンチャン受かればラッキー』と言う感じなのかなという事です。ま、そこまで軽い感じではないと思います^_^; ですが、それくらい『一か八か』で受けている生徒が増えているということがこの倍率に表れているのではないかというのがその担当の方の見解でした。この流れを作っているのは、間違いなく『私立専願』という考え方が浸透してきていることが大いに影響していると感じました。 来年度2020年の受験においても、まだまだこの『流れ』は続くと思います。 私は思います。大切な事はあくまでも自分が「この学校に行きたい!」と思って学校を選び、しっかり勉強をして、合格を目指す。この基本の部分を今一度考えてほしいと思います。一生懸命努力して、そして合格して目標とする高校に入学する。そこにこの学校に合格出来たという『誇り』が生まれます。その『誇り』が高校生活をきっと有意義なものにしてくれるのではないかと思います。ですので『私立専願』でも『併願』でもどちらでも良いと思います(^-^) さあ、受験生の皆さん、ここからが正念場です!僕も少しでも力になれるよう中3生のサポートを全力でしたいと思ってます!